駐在員の目から見た『中国リスク』【中国風険消息(中国関連リスク情報 2014年4月)】
2014.4.1
1.はじめに
筆者は3月末で中国駐在8年間の任期を終え日本に帰任する(本稿は3月に執筆)。これまで中国でのリスクマネジメント・コンサルティング事業に携わり、本「中国風険消息」やその他媒体において、火災、自然災害等のリスク対策や、反日特集、メンタルヘルス事情等の様々なテーマを寄稿した。一方、リスクマネジメント以外にも、現地法人の設立・運営と、経営全般や人事・財務・システム等々と、多岐に渡る貴重な経験をしてきた。
こうした実体験をもとに、日中間の文化や風習、慣習の違いに起因するビジネス上の課題や駐在員として留意すべき事項などについて論じてみたい。
2. 近年における中国の変化
① 経済成長・発展
中国においてビジネスを体験した方であれば誰もが感じることだと思われるが、中国においては経済成長のスピード感、規模感などが桁違いである。近年では2008年の北京五輪、2010年の上海万博と象徴的なイベントを成功裏に終わらせ、2009年のリーマンショックの荒波に対しては、沿海部だけでなく内陸部各地の目覚ましい発展によって乗り切った。現在では「世界の工場」から「世界の市場」に様変わりしている。こうした実態からみると、成長の余地はまだまだ存分にある。
一方で、交通やその他マナー等をはじめとする安全文化や品質、一般常識と言った面では、地域での格差が大きく、他の先進国には及ばない点が多々ある。中国をピラミッドに例え、「高所得者層」「中間層」「低所得者層」等と表記されることが多いが、人や地域によって格差は多様である。
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