レポート/資料

中国における流通関連税制改革の方向性について/災害・事故発生時のサプライチェーンへの影響対策について【中国風険消息(中国関連リスク情報 2012年2月)】

2012.2.1

(関連ニュース:「北京市政府、上海市に続いて営業税から増値税への徴収変更試行を申請」)

要旨

1月6日、北京市は、財政部・国家税務総局に、「交通運輸業と一部現代的サービス業の営業税を増値税に改めて徴収する試行」を申請した。これは上海市で1月1日から開始された改革の後を追うものである。上海市では交通運輸業、一部の現代的サービス業(研究開発支援サービス業、コンサルティング業、有形動産リースサービス業など)約12万社が営業税に替えて増値税を納めることになった。

ここがポイント!

中国では、流通に関係する税金として以下の3つがある。

今回の改革の対象となるのは、増値税と営業税である。営業税には原則として売上から各種仕入れを引いた上で課税を行なう「仕入税額控除」の仕組みがなく、「二重課税」の問題が生じる(下図参照)。

このため、中国政府は、昨年10月に決定された第十二次五カ年計画で、現在営業税の対象となっている交通運輸業・一部の現代的なサービス業を増値税の対象とすることで、この矛盾を解消しようとする姿勢を明確に打ち出していた。今回の一連の動きは、この計画が実行段階に移ったことを示す。税率も従来に比べ低減する形で見直されており、サービス業の価格競争力が高まることが期待される。

今回の改革は現段階では、北京市、上海市のみが対象となっているが、いずれ全国適用されるとの情報もあり、対象となる業種では、税率や申告手続など税制をめぐる今後の動向に注視が必要である。

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