レポート/資料

中国の情報セキュリティ事情について【中国風険消息(中国関連リスク情報 2011年7月)】

2011.7.1

情報セキュリティにおいては維持すべき3つの特性がある。「完全性」、「機密性」、「可用性」である。なかでもシステム停止による「可用性」の喪失や、個人情報漏えいなどに代表される「機密性」の喪失は、影響範囲の広くビジネスの停止やレピュテーションの低下につながり、企業経営への影響が大きなリスクである。

本稿では、この2つのリスクに着目して、中国における情報セキュリティ事情と対応策についてご紹介する。

1. システム障害

最大のインターネット利用人口を誇り、巨大情報化社会となった中国においても、情報システムは多くの企業活動のベースとなっている。情報システムの重要性はここ数年で急速に高まり、それにあわせてシステム障害は企業活動の停止に直結するリスクとなっている。他方で、日本企業の多くでは、海外進出に際し、現地でスピードとコスト最優先でシステム構築を行ってきたケースも多く、システム障害のリスクの発生可能性は低くない状態である。

このため、まずはシステム障害の事例をご紹介しつつ、システム障害への対応策をご案内しよう。

(1) 中国におけるシステム停止事例

日本においては、この3月に発生した大手金融機関のシステムトラブルにより、数日間振込み業務ができなくなり、多くの企業の決済や資金繰りに多大な影響が生じたことは記憶に新しいが、中国においても、ここ数年、システム停止によるトラブル事例がいくつも発生している。こうした事例をいくつかご紹介すると、以下のとおりである。

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