中国のインフレ対策と企業の価格政策について/事業継続計画(BCP)のサプライチェーンへの展開について【中国風険消息(中国関連リスク情報 2011年6月)】
2011.6.1
(関連ニュース:「英蘭系日用品メーカー、値上げ情報の発信で罰金を課せられる」)
要旨
5月6日、中国国家発展改革委員会は、上海市物価局が英蘭系日用品メーカーの中国法人に対し200万元(約2,500万円)の罰金を課したと発表した。これは、メディア取材において値上げムードをあおるような発言を繰り返し、市場秩序を混乱させたことが価格法に抵触するものと認定されたことによる。同社は、2011年4月から同社の主要製品である洗剤やシャンプーを15%値上げする方針を公表していたが、国家発展改革委の中止要求により、一時延期していた。同社の製品は、結局5月末から値上げ幅を10%に圧縮して値上げされた。
ここがポイント!
中国は2020年までに「小康社会」(やや豊かな社会)を全面的に建設することを国の目標として掲げている。また、2011年3月の第11期全国人民代表大会第4回会議において決定された「第12次5ヵ年計画」では「内需主導の経済成長」「所得分配の平等化」「都市と農村の格差縮小」が重要な方針として示された。
現在、中国では、消費者物価指数の上昇率が5%を越えており、特に食品価格の上昇が著しい。このようなインフレ傾向は、先の所得分配の平等化や格差縮小という方針と相反する。そのため、中国政府は、預金準備率の引き上げや住宅ローンの融資抑制などあらゆる政策手段を駆使して、インフレの抑制に努めている。今回の罰金処分はこのような背景を踏まえるとより理解しやすくなる。
中国市場での価格設定にあたっては、市場環境だけではなく、社会の動向なども考慮した慎重な配慮が求められる。今後中国市場における製品価格の見直しを検討する場合に、リスク低減のために各社が取り組むべきポイントとしては以下の2点が挙げられる。
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