「2024年の熱中症対策のポイント」 労災リスク・インフォメーション<第35号>
2024.4.5
要旨
- 今年2月末、厚生労働省は職場における熱中症予防対策を呼び掛けるため、「STOP!熱中症クールワークキャンペーン」の実施要項を発表した。
- 今年の重点項目は「暑さ指数(WBGT)の把握」、「労働衛生教育の実施」、「有訴者への特段の配慮」の3点である。
- 昨年までの熱中症の発生状況や他社の事例等を踏まえ、2024年の熱中症予防対策のポイントを解説する。
1.昨年までの職場における熱中症の発生状況
熱中症とは、高温多湿な環境下において、体内の水分と塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻したりするなどして発症する障害の総称である。症状としては、めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直、大量の発汗、頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐(おうと)・倦怠(けんたい)感・虚脱感、意識障害・痙攣(けいれん)・手足の運動障害、高体温などが現れ、重篤化すると死に至る場合がある。
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