レポート/資料

関西RMタイムズ(2021年9月号)

2021.9.1

本号の
トピックス
  • 企業のレピュテーションリスクを左右する社有車事故~危険運転~
  • 台風リスクを考える~平成30年台風21号を振り返って~
  • 関西の中小企業におけるBCP策定の推進に向けて

企業のレピュテーションリスクを左右する社有車事故~危険運転~

~昨今の自動車事故をめぐる状況~

本年6月28日、千葉県八街市で発生した飲酒に起因としたと思われる(執筆時点では起訴段階であ り、原因は特定されていない)小学生5人死傷事故など、近年、危険運転と分類される自動車事故が大きく世間を騒がしている。本件は、ワイドショー等でも連日大きく扱われ、運転者本人のほか、雇用主の責任も問われている。また、本件に限らず連日のようにドライブレコーダーやスマートフォンで撮影された危険運転と思われる映像が各種媒体で報道されている。

従前であれば狭い範囲のみで共有されていた情報が、SNSなどにより広く拡散し、企業価値を左右しかねないケースが増えている。交通事故により企業に対するマイナスイメージが広まり、企業の信用や価値が低下するリスク(レピュテーションリスク)が高まっており、「危険運転による事故」回避は、企業にとって重要な課題といえる。

なお、「危険運転」に該当するか否かは、当事者や世の中の受け止め方により種々に解釈されうる が、本稿では、後段で解説する平成26年に施行された自動車運転死傷行為処罰法における危険運転致死傷罪に該当する行為とする。

1.自動車運転死傷行為処罰法について

自動車運転において人身事故を起こした場合、原則として自動車運転死傷行為処罰法により 「過失致死傷罪」または「危険運転致死傷罪」によって裁かれる。

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