事業所の防火対策 ~冬期を迎えるにあたって~【災害リスク情報(2013年10月)】
2013.10.1
1. はじめに
製造現場における出火原因は、電気機器・配線の過熱・漏電・ショ-ト、溶接機・溶断機の火花等が挙げられるが、特に空気が乾燥する冬期は火災件数が増加する。本稿では、冬期を迎えるにあたり、特に防火対策として留意したい静電気とその着火源である危険物の管理について記載する。
2. 出火件数、出火原因
建物火災の月別の出火件数をみると、12月から4月が多く、月に2,500件から3,000件程度となっている。冬期に暖房器具を使用することや太平洋側の地域では空気が乾燥することが影響しているものと思われる。
工場における火災の発火原因を調べると、「電気による発熱体」が一番多く全体の30%強を占めている。その内訳をみると電気機器・配線が多くなっているが、「静電スパーク」がその内の9%を占めている。
これから冬期を迎えるに当たり、電気関係の中でも「静電気対策」と、静電スパークによる引火を防ぐ観点から「危険物の管理」について考えてみたい。
3.静電気について
すべての物質は正・負等量の電荷を有し、電気的に中性であるが、2つの物質が接触すると、瞬時に接触面を通して正負の電荷が移動し、一方の物質には正の電荷が、他の物質には負の電荷が過剰になる。この過剰な電荷が静電気であり、一般には物質が固体であれ液体であれ、接触によって静電気が発生する(下図)。また接触している物質が剥離したとき、あるいは物質が破壊したとき等にも静電気が発生する。
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