
<号外>「茨城県つくば市等における竜巻災害について」
2012.5.1
はじめに
2012年5月6日、日本上空に強い寒気が入りこんだことで各地の大気の状態が不安定になり、茨城県つくば市や栃木県真岡市などで強い突風が発生し、住家損壊や倒木などの被害が発生した。
本紙では気象庁や消防庁、内閣府の情報をもとに2012年5月6日に発生した突風の概要をまとめるとともに、気象庁の情報をもとにして「竜巻などの激しい突風」に関する説明と対策を整理する。
1. 5月6日に発生したと推定される竜巻について
(1) 当日の気象の状況(気象庁の情報をもとに作成)
5月6日は日本の上空5,500メートルにおいて、氷点下21度以下の強い寒気が流れ込んだ。一方、12時には日本海に低気圧があって、東日本から東北地方の太平洋側を中心に、この低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだ。
さらに、日射の影響で地上の気温が上昇したことから、関東甲信地方は大気の状態が不安定となり、落雷や突風、降ひょうを伴う発達した積乱雲が発生した。
竜巻よるものと推定される突風が発生した地域付近では、突風が発生した時間に活発な積乱雲が通過中であった。
(2) 5月6日に発生したと推定される竜巻の一覧
(気象庁の現地災害調査速報等をもとに作成)
気象庁において竜巻によってもたらされたと認められる突風、竜巻によると推定される突風、竜巻によってもたらされた可能性が高い突風は次の通り。
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