レポート/資料

ストレスチェック制度の導入【労災リスク・インフォメーション 第16号】

2015.1.1

1. はじめに

2014年6月19日に成立した労働安全衛生法の改正により、企業は、従業員に対し、心理的負担の程度を把握する検査を受ける機会の提供を義務付けられることになった。この仕組みをストレスチェックと呼び、 2015年 12月 1日に施行される。

このストレスチェックは、精神障害に関する労災請求件数や労災補償支給開始決定件数が近年増加傾向にある状況を踏まえ、労働政策審議会安全衛生分科会が行った建議をもとに制定された。現在、ストレスチェック事業者による積極的な制度周知の努力が図られているが、制度自体は現在設計段階であり、決まっていないことも数多い。

そこで、今回は、ストレスチェック制度の設計に関する最新の情勢および、メンタルヘルス不全の発生を抑制するために企業が考えるべきポイントを紹介する。

2. ストレスチェック制度の趣旨

今回導入されたストレスチェック制度の趣旨は、以下の通りである。

①主な目的は未然防止

ストレスチェック制度の趣旨は一次予防であるが、結果的に二次予防の観点からの効果が出てくるところもあると整理されている(表1)。

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