レポート/資料

2015年主要省市の台風予測情報と防災対策【中国リスク情報(中国関連リスク情報)2015年 第2号】

2015.8.1

はじめに

中国に上陸する台風は、沿岸部に深刻な災害をもたらすのみならず、内陸部の奥深くにおいても山津波、地滑り、土石流、堤防決壊等の深刻な災害を引き起こし、企業活動に多大な損害をもたらすことも多い。このため、台風リスクに備える意識を高めることは非常に重要と思われる。

本号では中国における台風リスクをテーマに以下の3つの観点から説明する。

  1. 中国における台風の概要および2015年の予測
  2. 沿岸部主要都市における台風の概況
  3. 台風への備え

1.中国における台風の概要および2015年の予測

〈例年の台風上陸の概況〉

中国は台風上陸回数が最も多い国であり、統計データによると、1949~2013年の65年間に全455個の台風が中国に上陸している。年平均では7個ということになる。

時期別の分布では、8月と9月に集中している。中でも9月に発生し、中国に上陸した台風の個数は比較的多く、主に広東省一帯に上陸している。これは、8~9月は海水温が高く、台風の勢力が強まりやすいためである。また、統計データによると、秋(9~11月)は後期台風の季節であり、北西太平洋と南シナ海で平均11.3個の台風が発生し、中国には平均2.5個が上陸している。

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