レポート/資料

2011年度 No.5 「夏は爆発・炎上リスクが高まる季節、十分な警戒を!」「長期化する中国の電力不足について

2011.7.1

要旨

6月に入って、気温が上昇し始めた中国では、爆発・炎上事故の報道が増えている。

  • 北京市のガス充填所でガス爆発、多数のガスボンベが爆発しながら飛ぶ(6月5日)
  • 湖北省で改装工事中の化学工場が爆発、コンクリートの塊が周辺の民家に降り注ぐ(6月5日)
  • 河南省鄭州市警察の押収品置き場で複合肥料が爆発(6月9日)
  • 遼寧省潘陽市の下水道でメタンガス・都市ガスの爆発事故、マンホールが吹っ飛ぶ(6月11日)
  • 四川省都公堰市で弁当箱工場が爆発し、巨大な火球ときのこ雲が発生(6月15日)
  • 湖南省で道路工事中、ガス管を損傷させたことによる爆発が発生、「5回目」との声も(6月26日)

ここがポイント!

爆発とは、「急激に進行する化学反応により、生成ガスの体積が瞬間的に著しく増大し、熱や爆音、強圧などを生じること」(現代国語例解辞典)であり、大きな人的物的被害をもたらす。日本でもかつては年間で150件以上の爆発事故が発生していた時期があったが、危険物管理の徹底や、労働安全衛生への取組み強化などにより近年は減少している。

中国では、2009年、消防法が全面改正された。特に重要な点は、企業の主要な責任者(多くの場合社長などの最高責任者)を「消防安全管理人」に指名することを定め、企業内における安全管理体制の構築に関する責任を明確にしたことである。

爆発事故の防止は、企業にも一定の責任がある。爆発には様々な種類があるが、爆発性気体が漏えいし、着火するというもっとも典型的な爆発・炎上リスクを低減するために取り組むべきポイントとしては以下の3点が挙げられる。

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