レポート/資料

ミャンマーにおけるサイクロンのリスク【インターリスクタイレポート 2015年度 No.8】

2015.7.1

はじめに

今回はミャンマーにおけるサイクロンのリスクについて解説いたします。

インド洋北部・インド洋南部・太平洋南部で発生した熱帯低気圧のうち、最大風速が約17m/s(台風と同じ基準)以上になったものをサイクロンと呼びます。

ミャンマーはベンガル湾から吹く南西モンスーンの影響下にあり、強い風とサイクロンに晒され易い場所に位置しています。ミャンマーに上陸するサイクロンのほとんどはミャンマー西岸に上陸しますが、まれにヤンゴン周辺の南岸部にも上陸します。ミャンマーで過去最大の被害をもたらした2008年のサイクロン・ナルギスはベンガル湾で発生した後、ミャンマー南岸部に上陸しました。

1 ミャンマーにおけるサイクロンの特徴

1.1 サイクロン襲来数と傾向

ミャンマーに影響を与えるサイクロンはミャンマーの西側に位置するベンガル湾で発生し、そのほとんどはインド、もしくはバングラディッシュ方面に進みますが、一部はミャンマー沿岸に上陸します。1887年から2005年にかけてベンガル湾では1,248個のサイクロンが発生しており、そのうち80個(6.4%)がミャンマーに上陸しています。

またミャンマーに上陸するサイクロンの割合は月によって大きく異なります。同じく1887年から2005年にかけてのデータより、5月にはベンガル湾で発生した全てのサイクロン89個のうち約27%に相当する24個がミャンマーに上陸していることが分ります。一方でサイクロンが多く発生する7~9月にかけてはミャンマーには上陸していません。

1.2 近年の傾向

サイクロンの発生数については近年、大きな変化はないものの、ミャンマーへの上陸回数については増加傾向にあり、特に2000年以降は毎年のように上陸しています。

またサイクロンは従来、ベンガル湾に面し、バングラディッシュと国境を接しているラカイン州(図3を参照)から上陸することが多かったのですが、近年、サイクロンの進路が南下する傾向にあります。

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