レポート/資料

関西RMタイムズ(2022年3月号)

2022.3.1

本号の
トピックス
  • 関西における津波リスク
  • ニューノーマル時代の BCP のあり方
  • 安全運転管理者の役割(業務の拡充)

関西における津波リスク

1.津波の基礎知識

(1)津波のメカニズム

津波とは、海底下で大きな地震が発生した際、断層運動により海底が隆起または沈降し、それに 伴って海面が変動し大きな波となって四方八方に伝播したものである。津波は海が深いほど速く伝 わる性質があり、沖合いではジェット機に匹敵する速さとなり、水深が浅くなるほど速度が遅くな る(図1)。津波が陸地に近づくにつれ、減速した波の前方部に後方部が追いつくことで、波高が 高くなる。津波の高さは海岸付近の地形によっても大きく変化し、岬の先端やV字型の湾の奥など 特殊な地形の場所では、波が集中し波高が高くなる(図2)。津波は反射を繰り返すことで何回も 押し寄せたり、複数の波が重なって著しく高い波となり、第一波よりも後で襲来する津波の方が高 くなることもあるため注意が必要である。

(2)津波による被害イメージ

津波の高さと被害程度の関係を下表に示す。家屋被害については建築方法等によって異なるが、 木造家屋では浸水1m程度から部分破壊を起こし始め、2mで全面破壊に至る。また、浸水が0.5m程 度であっても、船舶や木材などの漂流物の直撃によって被害が出る場合がある。

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