レポート/資料

ホテル・旅館等において今後検討すべき防火対策【災害リスク情報(2013年5月)】

2013.5.1

はじめに

昨年5月、広島県福山市において死者7名、負傷者3名に及ぶホテル火災が発生し、約1年が経過した。当時、被害が大きくなった要因として建物の構造上の問題や法令上義務付けられている消防火設備の維持管理上の問題、初期消火活動の問題等が指摘され、大きく報道された。

本火災の直後、消防庁および国土交通省ではホテル・旅館に対して防火対策の徹底や緊急調査・点検にかかわる通知を相次いで発出した。その内容や関連する消防、建築法令、ホテル・旅館等の防火対策などについては災害リスク情報<第43号>(2012年6月1日発行)においてまとめたとおりである。

その後消防庁においては本火災の教訓を踏まえ有識者から構成される「ホテル火災対策検討部会」を設置し、ホテル・旅館等の火災被害拡大防止対策および火災予防行政の実効性向上に関する検討を行った。

検討内容については2012年10月10日に中間報告として公表されたが、中間報告では緊急調査の結果やホテル・旅館等における火災予防上の課題とその対応の考え方、さらなる検討事項について述べられており、今後のホテル・旅館等における防火対策において考慮すべき事項が盛り込まれている。

また、社会福祉施設、カラオケボックス、個室ビデオ店等、小規模ながら宿泊設備を有する施設においても死者が発生する火災事故が数多く発生し(表1参照)問題となっていることを鑑みると、本中間報告の内容はホテル・旅館以外の宿泊や深夜滞在が可能な施設における今後の防火対策のあり方を見直すうえでも参考になるものである。

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