関西RMタイムズ(2020年7月号)
2020.7.1
トピックス
- 関西における水災リスクと防災・減災対策の方向性
- 新型コロナ禍における水災対策(BCP)のポイント
- あおり運転について
関西における水災リスクと防災・減災対策の方向性
1.関西における水災リスク
(1)水災リスクの発生可能性
近年、日本全国で風水害が多数発生しているが、過去 3 年の風水害による被害状況を見る限り、関西も例外ではない。(表1)

また、気象庁の統計データ(統計期間:1976 年~2019 年)によると、「局地的な大雨」の発生回数が 増加傾向にあること(図1)、台風上陸や線状降水帯発生の可能性はゼロではないこと等から、関西で も、「水災発生リスクは低くはない」ことに留意が必要である。

(出典:気象庁 HP「アメダスで見た短時間強雨発生回数の長期変化について」を基にインターリスク総研作成)
(2)水災発生時の被害想定
関西の地形は、西は中国山地、北は丹波高地・伊吹山地、東は鈴鹿山脈、南は高見山地・紀伊山地に 囲まれており、大阪平野、京都盆地、播磨灘沿岸、和歌山平野などでは標高の低い地域が見られる。特 に大阪湾沿岸では標高 0m 未満の地域もあるので留意が必要である。(図2)
水災発生時には、かかる標高の低い地域で浸水被害が発生することになるが、以下、水災の発生形態 ごとに浸水想定区域を見ていく。

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